労災保険の基礎知識

13.労働福祉事業

業務災害又は通勤災害により労働者が傷病等を被った場合には、所定の保険給付が支給されますが、 保険給付以外に労働福祉事業としてさまざまな「特別支給金」が支給されます。なお、特別年金・特別一時金は賞与などの特別給与を元に算出された算定基礎日額に基づいて支給されます。

休業特別支給金

休業補償給付又は休業給付の支給の対象となる日について、特別支給金が加算されます。特別支給金の額は給付基礎日額の20%。一部休業、一部労働の場合の 取扱は休業補償給付又は休業給付と同じ。したがって、休業した場合に補償される額は休業補償給付又は休業給付の60%と特別支給金の20%となり、あわせて80%の補償が受けられます。

傷病特別支給金

傷病特別支給金は、傷病補償年金又は傷病年金の受給権者に対して支給される一時金です。

傷病等級 特別支給金の額
第1級 114万円
第2級 107万円
第3級 100万円

傷病特別年金

傷病特別年金はボーナスなどの特別給与を算定の基礎とし、傷病補償年金又は傷病年金の受給権者に対して支給されます。

傷病等級 特別支給金の額
第1級 算定基礎日額の313日分
第2級 算定基礎日額の277日分
第3級 算定基礎日額の245日分

障害特別支給金

障害特別支給金は身体に残存する障害の程度に応じ、次の表の一時金が支給されます。

傷病等級 特別支給金の額
第1級 342万円
第2級 320万円
第3級 300万円
第4級 264万円
第5級 225万円
第6級 192万円
第7級 159万円
第8級 65万円
第9級 50万円
第10級 39万円
第11級 320万円
第12級 29万円
第13級 14万円
第14級 8万円

◎外科後処置
外科後処置は、保険給付の対象とならない義肢装着のための断端部の再手術、顔面醜状の軽減のための 整形手術など、労働能力の回復、醜状軽減を目的として傷病治癒後に行われます。

◎義肢等の支給
業務災害又は通勤災害により、身体に障害を残した者で、必要があると認められた者に対しては、 義肢等が支給されます。なお、義肢等については、最高価額・耐用年数が定められており、 耐用年数を越えた場合には、新しく義肢等が支給されます。

◎旅費の支給
外科後処置、義肢、装具又はかつらの採型、装着、義眼装かん、温泉保養のために旅行する場合 その旅費が支給されます。旅費の種類は、鉄道賃、船賃、車賃、日当及び宿泊料となっており、鉄道賃及び船賃については、 普通旅客運賃が支給されます。

◎アフターケア
療養補償給付(療養給付)は、傷病が治癒した後には行われないことになっていますが、重度の障害者等の残された 労働能力を維持回復し、必要に応じ治癒後の保健上の措置としてアフターケア制度を実施しています。 アフターケアの対象者には、あらかじめその傷病の種類に応じた「健康管理手帳」が交付されます。

◎労災修学等援護費
労災年金の受給権者又はその家族が安心して学業を続けたり、保育を必要としたりする児童をかかえる労災年金受給権者又は その家族の就労の促進を目的として、労災就学援護費及び労災就労保育援護費が支給されます。

【労災就学援護費】

支給区分 支給額
小学校、盲学校、ろう学校又は
養護学校の小学部に在学する者
月額12,000円
中学校、盲学校、ろう学校又は
養護学校の中学部に在学する者
月額16,000円
高等学校、高等専門学校の第1学年~第3学年、盲学校、
ろう学校又は養護学校の高等部等に在学する者
月額18,000円
大学、高等専門学校の第4学年・第5学年又は
専修学校の専門課程に在学する者及び公共職業訓練施設等在校者
月額39,000円

【労災就労保育援護費】

支給区分 支給額
保育所、幼稚園、私設の託児所等 月額12,000円

◎その他
以上のほかにも、在宅介護住宅資金や自動車購入資金の貸し付け、年金担保融資制度、援護金の支給等があり、 非常に多岐にわたって福祉事業を行っています。

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