一人親方労災保険の「労災センター通信」

フリーランスはいくらで労災保険に入れる?特別加入の概要や方法も解説!

フリーランスとして活動されている方が増えている今、労働者に該当しない方々も安心して働けるよう、労災保険の特別加入が注目されています。

労災保険に特別加入することで一般の労働者と同様に手厚い補償を受けられるようになるため、加入対象となるフリーランスの業種や加入方法などを確認しておくとよいでしょう。

本記事では「フリーランスはいくらで労災保険に特別加入できるのか?」「特別加入することでどのようなメリットがあるのか?」ということもご紹介しています。

フリーランスは労災保険に加入できる?

近年は会社に所属せずフリーランスとして活動される方が増えています。
フリーランスが安心して働けるように、労災保険に加入することは可能なのでしょうか。

一般的な労災保険には加入できない

労災保険は「労働者」を対象とした保険制度です。
ここでいう「労働者」とは、職業の種類や雇用形態は関係なく「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」のことをいいます。

従業員を一人でも使用する事業者は労災保険に加入しなければならないため、一般的な労働者は会社に雇用されると自動的に労災保険に加入することになるという仕組みです。
この場合、保険料は会社が全額負担することになります。

しかし、個人で事業を行うフリーランスは労災保険の「労働者」に該当しないため、加入できません。

特別加入制度を利用すれば加入できる

フリーランスでも業務の実態によっては労災事故が発生する可能性があります。
そこで、労働者に該当しない人たちも労災保険に加入できる「特別加入」が可能となっています。

任意なので自分で加入手続きを行う必要があり、保険料も自己負担です。

特別加入することで一般の労働者と同じように療養補償や休業補償などさまざまな補償を受けられるようになるため、安心して働けるでしょう。

特別加入できる事業の対象は年々増えており、今や労働者以外の多くの方々が労災保険に特別加入しています。

労災保険特別加入の対象者は?

労災保険に特別加入できる方の範囲は、中小事業主等・一人親方等・特定作業従事者・海外派遣者の4種に分かれています。
それぞれについて詳しく確認していきましょう。

中小事業主

下記の業種と企業規模に該当する方々を「中小事業主」といいます。

  • 金融業・保険業・不動産業・小売業:労働者数50人以下
  • 卸売業・サービス業:労働者数100人以下
  • 上記以外の業種:労働者数300人以下

また、事業主の家族従業者や、中小事業主が法人である場合の代表者以外の役員についても、特別加入が認められています。

一人親方

一人親方とは、労働者を雇用せず特定の業務を行う方々のことです。

労災保険特別加入の対象となる業種には、以下のようなものがあります。

  • 建設業
  • 林業
  • 貨物運送業
  • 漁業従事者
  • 医薬品の配置業
  • 産業廃棄物処理業
  • 船員
  • 柔道整復師
  • 高年齢者雇用安定法に基づいて高年齢者が行う事業
  • あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
  • 歯科技工士

特定作業従事者

特定作業従事者とは、以下のような特定作業を行う方々のことをいいます。

  • 特定農作業従事者
  • 指定農業機械作業従事者
  • 国又は地方公共団体が実施する訓練従事者
  • 家内労働者及びその補助者
  • 労働組合等の常勤役員
  • 介護作業従事者及び家事支援従事者
  • 芸能関係作業従事者
  • アニメーション制作作業従事者
  • 情報処理システムに係る作業従事者

海外派遣者

海外派遣者とは、日本の事業主から海外へ労働者、または事業主として派遣される方などのことをいいます。
留学のために海外へ行く方や、現地採用された方などは、特別加入の対象になりません。

本来であれば海外派遣されて働く労働者は現地の災害補償などに加入することになりますが、災害補償がない国や補償が不十分な国もあるため、日本の労災保険へ特別加入することが可能となっています。

2024年秋にはすべてのフリーランスが特別加入の対象になる予定

フリーランスは自由な働き方ができるというメリットがある反面、働く時間や仕事量をすべて自分で管理しなければならないため、心身の健康を損なう可能性が高いことが懸念されています。
しかし、保険給付が充実していないため、万が一のことがあったときの備えが不十分であると考えられます。

また、月々の収入が変動しやすく、収入面での安定を図ることが困難であることも課題の一つでした。

そこで、厚生労働省は2024年秋までに、すべてのフリーランスが労災保険特別加入の対象となるよう、制度を改正することを発表しました。

この改正により、フリーランスの加入対象者は約270万人に広がる見通しです。

フリーランスはいくらで労災保険に特別加入できるのか?

フリーランスが労災保険に特別加入するにあたって、費用はいくら必要になるのかをご紹介します。

労災保険料は給付基礎日額と保険料率で決まる

労災保険に特別加入した場合の保険料は「給付基礎日額×365日」で算出される「保険料算定基礎額」に保険料率を乗じて計算されます。

保険料率は業種によって異なるため、事前に確認が必要です。

給付基礎日額とは保険料を計算する際の基礎となるもので、3,500円〜25,000円までの16段階から選べます。

  • 25,000円
  • 24,000円
  • 23,000円
  • 22,000円
  • 21,000円
  • 20,000円
  • 19,000円
  • 18,000円
  • 17,000円
  • 16,000円
  • 15,000円
  • 14,000円
  • 13,000円
  • 12,000円
  • 11,000円
  • 10,000円
  • 9,000円
  • 8,000円
  • 7,000円
  • 6,000円
  • 5,000円
  • 4,000円
  • 3,500円

給付基礎日額が高いほど保険料は高額になり、その分、補償内容が手厚くなる仕組みです。

特別加入後、翌年度より給付基礎日額の変更が可能なため、支払い負担と補償内容のバランスを見極めながら考えていくとよいでしょう。

労災保険料以外にかかる費用は?

労災保険に特別加入する際は、特別加入団体を通じて申請する必要があります。

特別加入団体へ入会するにあたって入会費や組合費の支払いが発生することがありますが、これらの費用は団体によって金額が異なるため、事前に確認しておきましょう。

入会費は1,000~3,000円前後、組合費は月500~2,000円の団体が多くなっています。

このほか、入会してから更新手数料や組合証再発行手数料などが発生する場合もあるため、何がいくらぐらいかかるのか調べておくと安心です。

フリーランスが労災保険に特別加入するメリット

フリーランスが労災保険に特別加入した場合のメリットをご紹介します。

業務上のケガや病気に対して治療費が補償される

労災保険に特別加入すると、業務に関連するケガや病気の際に無料で治療を受けることが可能です。

具体的には、診察代や薬代・手術代・入院や在宅療養における管理や看護にかかる費用・移送費などが給付対象となっています。

労災指定の医療機関にかかった場合は窓口での負担なく治療を受けられますが、労災指定以外の医療機関だといったん治療費を全額自己負担し、後日かかった金額を請求することになります。

療養補償はケガや病気が治癒するまで支給されるため、安心して療養に専念できるでしょう。

仕事を休まなければならなくなっても生活に困らずに済む

労災保険に特別加入した場合に受けられる補償の一つに、休業補償があります。

休業補償は業務中または通勤中のケガや病気が原因で仕事を休まなければならなくなったときに支給されるもので、休業が4日以上続くことが支給条件となります。

支給されるのは給付基礎日額の6割の休業補償と、休業特別支給金2割の合計8割です。

休業が1年に及び、傷病等級1~3級に該当する場合は休業補償から傷病補償へ切り替わり、傷病等級に応じた金額が年金として支給されるようになります。

フリーランスが労災保険に特別加入する方法

フリーランスが労災保険に特別加入する方法について、詳しくご紹介します。

特別加入団体に入会する

前述した通り、労災保険の特別加入は特別加入団体を通じて手続きを行うため、まずは団体に入会します。

新たに特別加入団体を作って申請する方法と、既存の団体を通じて申請する方法があります。

新たに団体を作る場合は、所轄の都道府県労働局長に労働基準監督署長を経由して特別加入申請書を提出しましょう。
既存の団体に入会する場合は、監督署長を経由して特別加入に関する変更届を労働局長に提出します。

必要に応じて健康診断を受ける

これまでに従事したことのある業務と携わった期間によっては、労災保険への特別加入時に健康診断を受ける必要があります。

加入時健康診断が必要な業務の種類と従事した期間は以下の通りです。

  • 粉じん作業を行う業務に3年以上従事した場合:じん肺健康診断
  • 振動工具使用の業務に1年以上従事した場合:振動障害健康診断
  • 鉛業務に6ヶ月以上従事した場合:鉛中毒健康診断
  • 有機溶剤業務の6ヶ月以上従事した場合:有機溶剤業務健康診断

健康診断の結果によっては特別加入が認められなかったり、保険給付を受けられなかったりする場合もあります。

まとめ

フリーランスとして働く方々の労災保険加入について、詳しくご紹介しました。

会社に雇用されて賃金を受け取っている労働者と違い、個人で仕事をしているフリーランスは労災保険には加入できません。

しかし、フリーランスでも労災事故に遭うリスクは一般の労働者と同様であり、同じように保護される必要があるとされています。

そこで、特別加入制度を利用することで、フリーランスのように労働者に該当しない方々も、労災保険に加入できるようになっています。

フリーランスについては2024年秋までに全業種での特別加入が可能となるよう、制度が改正されることが発表されているため、詳しく確認しておくとよいでしょう。

本記事では、フリーランスが労災保険に特別加入した場合にかかる費用や特別加入のメリット・方法などもご紹介しています。
フリーランスとして活動されていて労災保険に未加入の方は、ぜひ参考にしてください。

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