一人親方労災保険の「労災センター通信」

建設業におけるKY活動(危険予知活動)とは?実際の活動例や事故事例も紹介

「建設業におけるKY活動とは?」
「KY活動にはどのようなものがある?」

上記のような悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。

KY活動とは危険予知活動の略称であり、作業中の事故や災害を防ぐために実施されます。
ただし、KY活動をするだけではあまり意味をなさないため、理解したうえで実作業への反映が大切です。

この記事では、建設業におけるKY活動についてご紹介します。
あわせて一人親方がKY活動を実施するためのポイントや事故事例もまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

KY活動(危険予知活動)とはどのようなもの?

KY活動(危険予知活動)とは、建設現場をはじめとして、職場で発生し得るすべての災害を想定し、未然に防ぐための活動です。
慣れた業務で起こることが多いとされており、主な事故・災害の原因はヒューマンエラーが関係するとされています。

事故・災害の防止には、業務へ従事する前に「潜んでいる危険」の把握が大切です。
危険項目を事前に抑えられれば、おのずと対策方法も見えてくるでしょう。

KY活動では、危険ポイントに対して対策方法を決定し、行動目標および指差し確認の項目を設定します。
その後、従業員や作業員が一人ひとり安全衛生を先取った活動を実践するのが一般的です。

建設業におけるKY活動の例

建設業におけるKY活動の例として、以下の4つをみていきましょう。

  • 当日実施する作業の確認
  • 作業現場・作業内容の危険ポイント確認
  • 危険防止策の発表
  • 指差し確認

それぞれの内容について、詳しく解説します。

当日実施する作業の確認

KY活動を実施する際は、まず当日の作業内容について確認しましょう。
作業内容の把握漏れによって、事故や災害につながるケースは十分に考えられます。
特に確認しておきたいポイントとしてあげられるのは、以下の5つです。

  • 作業場所
  • 作業人数
  • 作業員ごとの役割
  • 他部署との連携
  • 立ち入り禁止エリア

たとえば作業人数を把握していない場合は、作業前後や作業中に人数の過不足が把握できない可能性もあるでしょう。
また、立ち入り禁止エリアでは危険な機材や薬剤などを使用しているかもしれません。

事故や災害を防ぐ意味はもちろん、作業時のトラブルを回避するためにも確認しておきたいポイントの一つです。

作業現場・作業内容の危険ポイント確認

当日実施する作業内容が把握できたら、作業現場や作業内容の危険ポイントも確認しましょう。
どのような箇所に危険が潜んでいるかを知っておけば、事故や災害につながることも防げます。

また、安全面だけでなく品質面での危険ポイントも考慮しておきましょう。
安全面だけを気にしすぎると建築物の品質が悪くなってしまう可能性も十分に考えられます。

現場にはどんな危険物があるのか・作業中に想定される危険な行動の内容をしっかりと把握し、適切な対策方法を知っていることが大切です。

危険防止策の発表

危険ポイントの確認ができたら、危険防止策の発表に移ります。

危険ポイントを把握するのは大切ですが、把握するだけにとどまってしまえば具体的な対策にはなりません。
しっかりと対策するには、具体的な防止策を発表する必要があります。
防止策の発表で作業員の意識づけにつながり、結果として事故や災害のリスクも軽減できるでしょう。

指差し確認

危険防止策の発表が済んだら、指差し確認を実施しましょう。
作業員が安全対策を目で見て確認し、しっかりと記憶に残すための手法として用いられます。

いくら理論上で理解していたとしても、実際に目で見なければわからないことは多いでしょう。
その場で作業しない人員がいる場合も、全員で内容や危険ポイントの把握が重要になります。

建設業の一人親方がKY活動を実施するためのポイント

建設業の一人親方は、単独での作業が求められる場面も多くあります。
そのため、一人でKY活動を実施することが必要です。

一人親方がKY活動を取り入れる際は、以下7つのポイントを意識しましょう。

  • 高所には落下のリスクがある
  • 自立しているものは転倒の可能性がある
  • 吊り下げられているものは落下することもある
  • 球状・円形のものは転がって移動する
  • 機械をはじめとした自動のものは挟まれるリスクがともなう
  • 回転物は衣服や作業道具が巻き込まれる恐れがある
  • 通路の段差や穴などにはつまずく

上記をもとに指差し確認を実施すれば、現場にある危険ポイントをより見つけやすく、自身で把握するのにも効果的です。

建設業における事故の事例

建設現場では、実際にさまざまな事故が発生しています。
今回は、厚生労働省「職場のあんぜんサイト 」に掲載されている以下3つの事故事例について、対策とともに詳しくみていきましょう。

  • 屋根塗装工事の転落事故
  • 移動式クレーンの転倒
  • 釣り上げていた資材の落下

それぞれの内容について解説します。

屋根塗装工事の転落事故

一つ目の事故は、屋根塗装工事における転落事故です。
一階屋根の塗装作業を行っていた際、バランスを崩してアスファルトの舗装面に転落しています。

災害の原因として考えられているのは、以下の3つです。

  • 高さ2メートル以上の作業場所であるにもかかわらず、囲いや手すり・覆いなどの転落防止措置を設けていなかった
  • 保護棒未着用の状態で作業に従事させていた
  • 高所での塗装作業に関する安全教育が不十分だった

上記のことから、囲いや安全帯の装着はもちろん、ヘルメットの着用などが具体的な対策方法としてあげられるでしょう。

移動式クレーンの転倒

二つ目の事故は、搬入作業中に移動式クレーンが転倒した事例です。
本事故は公園内の建設作業現場において発生し、以下が原因として考えられています。

  • 地盤崩壊しやすい場所に移動式クレーンのアウトリガーを張り出した
  • クレーン作業と掘削作業が同時に行われる工事計画だった

移動式クレーンを使用する現場の場合は、地盤崩壊の恐れがない足場かどうかを必ず確認しましょう。
また、周辺で行われる作業や現場の環境を把握したうえで、安全に作業できる工事計画かのチェックも大切です。

吊り荷・資材の落下

三つ目の事故・災害事例は、吊り荷・資材の落下に関係する内容です。
本事例では、移動式クレーンを使用した荷下ろし作業中に、吊り荷の一部が落下しています。

想定される災害の原因としてあげられるのは、以下の3つです。

  • 吊り荷の玉掛け方法が悪く、バランスを崩して落下につながった
  • 作業員が吊り荷の下に立ち入った
  • 夜間作業にもかかわらず照明が不十分だった

吊り荷・資材の落下事故を防ぐには、荷物の形状や重量に合わせて適切な用具を使用し、そのうえで玉掛け方法が問題ないかの確認も必要です。
また、吊り荷の真下は立ち入り禁止エリアとして作業員が入れないようにし、移動式クレーン側からも作業員の場所が把握できるような照明を用意するのも効果的な対策方法といえるでしょう。

建設業のKY活動で考えられる課題点

建設業におけるKY活動は作業員や現場の安全を守るのに効果的ですが、以下3つの課題点もあると考えられています。

  • KY活動のネタが切れてしまう
  • KY活動への参加意識が低い
  • KY活動が理論上のものだけになってしまう

それぞれの内容について、詳しくみていきましょう。

KY活動のネタが切れてしまう

KY活動のネタ切れは、課題点の一つとしてあげられます。
KY活動は日常的に実施するものであり、新しい危険ポイントやアイデアが出てこないケースもあるでしょう。
そのため、マンネリ化・形骸化してしまう可能性も十分に考えられます。

ネタ切れを防ぐには、従業員一人ひとりに安全対策の重要性を意識づけるのが大切です。
定期的な教育や訓練の時間を設け、危険を見つける能力を養いましょう。
また、建築業以外の事故・災害事例などを共有するのも、効果的な手法です。

KY活動への参加意識が低い

KY活動への参加意識が低いと、作業員がそもそも活動に参加しない可能性が考えられます。
参加しない理由の多くは重要性に関して、理解不足がともなっているケースがほとんどです。

参加を促すには、実施する目的や期待できる効果をしっかりと伝えましょう。
個人の命や身を守るのはもちろん、周囲に危険を及ぼさないように実施している活動と認識してもらうことが大切です。

KY活動が理論上のものだけになってしまう

KY活動を実施しても、理論上のものだけになってしまっては意味がありません。
しかし、多くの現場ではKY活動の実施だけにとどまり、実際の作業に活かされていないケースもあるようです。

実施する際は、実務に活用できるように危険ポイントや対策を作業指示書やチェックリストへ組み込みましょう。
一時的なものではなく、継続的に実践できるかが重要です。

作業指示書やチェックリストへ組み込めば、行動そのものが作業のルーティンにもなります。
結果として安全対策につながり、事故や災害の防止にも役立つでしょう。

まとめ

建設業におけるKY活動は、事故や災害を防ぐのに大切なものです。
どのような場所に危険が潜んでいるかわからないからこそ、事前の対策が重要になります。

事故や災害に見舞われてしまうと、ケガによって一時的に仕事ができなくなったり、最悪の場合には命を落としたりするかもしれません。
特に一人親方の場合は、ケガや死亡などによるリスクがより高いといえるでしょう。

一人親方団体労災センターでは、建設業に従事する一人親方に向けた労災保険の特別加入をご案内しています。
事故や災害に見舞われないのが一番ではあるものの、少しでもリスクを軽減したいと考えている方は一度ご相談ください

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