一人親方労災保険の「労災センター通信」

一人親方はインターネットで労災保険に加入できる?流れや費用、補償を解説

労災保険に加入したいと考えている一人親方の中には、「インターネットから申し込めるのか」「どんな手続きが必要なのか」といった疑問を抱く方もいるでしょう。

労災保険はもともと労働者を対象とした制度ですが、特別加入制度を利用すれば一人親方も補償を受けられます。
また、インターネットで手続きが可能な団体もあり、現場で必要となる加入証明書をスピーディーに受け取ることも可能です。

本記事では、労災保険へのインターネット加入の流れや必要な準備、費用や補償内容、そして加入のメリットまでを分かりやすくまとめました。
インターネットからの労災保険加入を検討している一人親方は、ぜひ参考にしてください。
一人親方労災保険

一人親方は労災保険にインターネット加入できる?

一人親方は特別加入制度を利用することで労災保険にインターネットから加入できます。
もともとは労働者向けの制度ですが、業務実態が労働者に近い一人親方も制度の対象です。

加入は都道府県労働局長が承認した特別加入団体を通じて行い、団体によってはインターネットでの手続きが行えます。
一人親方団体労災センターなら、インターネットで簡単に申し込め、加入証明書も迅速に発行されるため便利です。

労災保険にインターネット加入するときの流れ

労災保険には、インターネット加入できるケースもあります。
ここでは、一人親方団体労災センターにインターネットから申し込む際の流れを見ていきましょう。

①インターネットから申し込み

申し込みの際は、まずフォームへの入力が必要です。

氏名や住所、生年月日、職種、給付基礎日額、加入希望月などを記入し、運転免許証や在留カードなどの身分証を画像添付または郵送またはFAXで提出します。

本人確認が済むとメールが届き、記載URLをクリックすれば申し込み完了です。

②費用の案内

次に、一人親方団体労災センターが申し込み内容を確認し、給付基礎日額や加入希望月をもとに必要な費用を計算して加入希望者に連絡します。

内容に不明点があれば電話などで確認が行われ、そのうえで正式な費用案内が送付されてきます。

③支払い

費用の案内が届いたら、銀行窓口やATMから指定された口座に振り込みましょう。

納入通知書に記載された金額を振り込むと次の加入申請へ進められます。

④加入申請

振り込みが確認されると、労働局への加入申請が一人親方団体労災センターによって行われます。

最短では振込の翌日に加入が成立しますが、労働局の処理状況によっては2営業日かかることもあるため、注意してください。

⑤加入証明書・組合員証発行

最後に、加入が承認されると組合員証や領収書が郵送で送られてきます。

通常は加入日からおよそ1週間で手元に届きますが、申請当日の夕方までに労働保険番号が記載された加入証明書がメールやFAXで送付されるため、必要に応じて活用しましょう。

労災保険にインターネット加入したときにかかる費用

一人親方労災保険の費用
一人親方が労災保険にインターネット加入する際には、いくつかの費用が発生します。
ここでは、労災保険料や組合費、入会金がどのくらいかかるのか見ていきましょう。

なお一人親方団体労災センターでは、更新手続きにかかる事務手数料、労災事故発生時の書類作成費用、退会の際の脱退費用などは発生しません。

入会金・組合費

加入時にまず必要となるのが入会金です。
金額は1,000円と定められており、これは初回のみの負担となります。

一人親方団体労災センターの場合、団体の運営や事務処理に充てられる組合費として、年間6,000円(1ヶ月あたり500円)が必要です。
組合費は基本的に年単位で計算されますが、年度途中で加入の場合には、加入月数に応じて月割りで負担額が決まります。

労災保険料

労災保険に特別加入する際の保険料は、給付基礎日額を基準に計算されます。

労働者は直近3ヶ月の賃金から算出されますが、一人親方は自ら日額を選び、労働局の承認を受けます。
設定できるのは3,500円から2万5,000円までの16段階で、前年収入を365日で割った額に近い水準を選ぶのが一般的です。

金額が高いほど保険料も補償も大きくなります。
計算方法は「給付基礎日額×365日×保険料率」で、建設業の場合の保険料率は1000分の17です。

途中加入・脱退の場合は月割りで計算されます。
給付基礎日額ごとの労働保険料は表のとおりです。

給付基礎日額 A 保険料算定基礎額 B=A×365日 年間保険料=保険料算定基礎額×保険料率
建設の事業の保険料率17/1000
3,500円 127万7,500円 2万1,709円
4,000円 146万円 2万4,820円
5,000円 182万5,000円 3万1,025円
6,000円 219万円 3万7,230円
7,000円 255万5,000円 4万3,435円
8,000円 292万円 4万9,640円
9,000円 328万5,000円 5万5,845円
1万円 365万円 6万2,050円
1万2,000円 438万円 7万4,460円
1万4,000円 511万円 8万6,870円
1万6,000円 584万円 9万9,280円
1万8,000円 657万円 11万1,690円
2万円 730万円 12万4,100円
2万2,000円 803万円 13万6,510円
2万4,000円 876万円 14万8,920円
2万5,000円 912万5,000円 15万5,125円

最終的に、一人親方が負担する金額は「労災保険料+組合費(初年度は入会金も含む)」の合計となります。

支払い方法

労災保険にインターネット加入した費用の振り込み方法は、銀行振込・口座振替の2種類です。

支払い方法は、一括払いと分割払い(年3回)の2種類が用意されています。
一括払いは年度末(3月)までをまとめて支払う方法で、特に手数料は発生しません。
分割払いは年3回に分けられますが、年間1,000円の手数料が加算されます。

初年度の振り込みにだけ入会金が含まれ、毎年の更新には手数料がかかりません。
加入時期によって年2回払いまたは一括払いとなる場合があるため、事前に案内を確認しましょう。

労災保険の対象になるケース

労災保険の補償は、業務災害と通勤災害に分かれます。

業務災害は仕事中のけがや病気で、現場作業、下見、資材運搬などが対象ですが、業務外の行為は含まれません。
通勤災害は自宅と仕事場の往復中の事故が対象で、合理的な経路であることが条件です。
寄り道などで経路を外れた場合は補償されません。

一人親方が労災保険に加入すると受けられる補償

労災補償
一人親方が労災保険に加入していると、業務中や通勤中のけが、病気、さらには万一の死亡事故に至るまで、さまざまな補償を受けられます。

補償内容は状況に応じて細かく分けられており、それぞれ以下の通りです。

給付の種類 支給条件 給付内容 特別支給金
療養補償給付 業務・通勤による傷病で治療する場合 療養に必要な費用 なし
休業補償給付 業務・通勤による傷病の療養のため、労働できない日が4日以上となった場合 休業4日目から給付基礎日額の6割 別途20%を支給(合計80%)
障害補償給付 業務・通勤による傷病が治った後に障害等級に該当する障害が残った場合 給付基礎日額の313日分(1級)から131日分(7級)の年金 一時金支給(1級=342万円など)
傷病補償年金 傷病が療養開始後1年6ヶ月を経過した日または同日以後において
①傷病が治っていない
②傷病による障害の程度が傷病等級に該当する
①②いずれにも該当する場合
給付基礎日額の313日分(1級)から245日分(3級)の年金 一時金(1級=114万円など)
遺族補償給付 業務・通勤により死亡した場合 給付基礎日額の245日分から153日分の年金 遺族の人数にかかわらず300万円を一時金として支給
葬祭料 業務・通勤により死亡した方の葬祭を行う場合 給付基礎日額に応じて42万円から120万円 なし
介護補償給付 障害(補償)等年金または傷病(補償)等年金を受給している方のうち、一定の障害があり介護を受けている場合 介護費用(上限あり) なし

一人親方として働くうえで、どのような場面でどの補償が受けられるのかを理解しておくことは、安心して業務に取り組むための大切な備えとなります。

参照:厚生労働省「特別加入制度のしおり<一人親方その他の自営業者用>」

一人親方が労災保険に加入するメリット

一人親方が労災保険に加入するメリットとして、以下が挙げられます。

  • 業務中や通勤途上の事故で、一般の労働者と同じ扱いで補償を受けられる
  • けがをした場合、労災指定医療機関で自己負担なく治療が可能
  • 治療で働けない期間には、給付基礎日額に応じた休業補償が支給される
  • 後遺障害が残ったときには、等級と給付基礎日額に応じた障害補償を受けられる
  • 労働災害で死亡した場合には、遺族に対して給付基礎日額に基づいた遺族補償が支給される
  • 労災保険に加入していることで、元請会社や取引先からの信頼が高まり、仕事を受けやすくなる

得られるメリットが多いため、加入を検討してみるとよいでしょう。

一人親方が労災保険にインターネット加入するなら一人親方団体労災センターへ

労災保険へのインターネット申し込みを検討している一人親方には、一人親方団体労災センターがおすすめです。

一人親方団体労災センターでは、安く・早く・安心して労災保険に加入できる体制が整っています。

費用面では、労災保険料に加えて必要なのは月々500円の組合費のみで、初年度に限り入会金1,000円がかかります。
しかし、更新手数料や労災事故時の申請費用など追加の負担は一切ありません。

スピード面でも大きな強みがあり、費用の振り込みが確認されれば最短で翌日から加入が可能です。
加入証明書も即日発行されるため、急ぎで現場に提出が必要な場合にも対応できるでしょう。

労災保険へ加入を検討している方は、こちら からお申し込みください。

まとめ

一人親方が安心して働くためには、労災保険への加入が欠かせません。

労災保険はもともと労働者を対象とする制度ですが、特別加入制度を利用することで自営業者である一人親方も補償を受けられます。

インターネットから申し込みが可能な団体を選べば加入手続きはスムーズで、最短なら翌日から補償を受けられる点も大きな魅力です。
補償内容は療養・休業・障害・死亡・遺族・葬祭など幅広く、業務中や通勤中のリスクに備えられます。

さらに、労災保険加入は元請会社や取引先からの信頼にもつながり、仕事を受けやすくなるメリットもあります。

コストを抑えつつ全国規模でサポートを受けられる一人親方団体労災センターを通じて、労災保険にインターネット加入することを検討してみてください。

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