一人親方労災保険の「労災センター通信」

一人親方になるには何が必要?必要な準備と手続きを完全解説

 収入のアップやご自身の状況にあった働き方の実現のために、一人親方として独立を考えている方も多いのではないでしょうか?同時に、次の疑問や不安を感じる方もいるでしょう。

 「一人親方になるには、どうすればよいのだろう?」
 「一人親方になる前に、やっておかなければならないことはあるの?」

 この記事では、独立して一人親方になることをご検討中の方に向けて、労働局承認の一人親方労災団体である「一人親方団体労災センター」が、一人親方になるために押さえておきたいポイントを解説します。

 生活の安定・節税・業務効率化などのために必ずメリットになるので、ぜひチェックしてください。

一人親方になるには?

一人親方
 「一人親方」として認められる働き方の例は、以下のとおりです。

  • 会社に雇用されずに、個人で仕事を請け負っている
  • 特定の会社に所属しているが、その会社と請負で仕事をおこなっている
  • グループで仕事をしているが、お互いに雇用関係ではない
  • 弟子や見習いとして親方のもとで技能習得中の身であるが、雇用関係は結んでいない

 もし人を雇用している場合でも、使用日数の合計が年間100日未満であれば、「一人親方」として認められます。また、これらの条件のほかに、対象職種であること(建築業など7職種)も必要要件です。

 【労災保険への特別加入が認められた「一人親方」等の対象職種】

  1. 個人タクシー業者・個人貨物運送業者など
  2. 建築事業者
  3. 漁業
  4. 林業
  5. 医薬品の配置販売
  6. 再生利用の目的となる廃棄物などの収集、運搬、選別
  7. 船員

一人親方になるために最低限押さえておきたい手続き

会計ソフト
 「一人親方」になるためには、いくつか押さえておきたい手続きがあります。
 支出の削減や将来の安定のために、必ず押さえておきたいポイントを5点ご紹介いたしますので、ぜひチェックしてください。

開業届の提出

 「一人親方」になったら、「開業届」を提出しましょう。
 「開業届」を提出することで、社会的に「一人親方」として認められるためです。また、実益的な意味合いとして、以下の場面で「開業届」提出済みであることが条件とされます。

  • 青色申告での確定申告(白色申告よりも税制の優遇が受けられる)
  • 屋号での金融機関口座開設
  • 各種助成金を受けるために必要

 上記のように、「開業届」の提出によって、さまざまな社会的なメリットがあります。

屋号での口座開設

 開業届を提出するメリットの一つとして、「屋号で口座開設」が可能になる点をご紹介しました。もしかすると、なかには「個人口座をそのまま事業に使用するので、屋号での口座開設は必要ない」と考える方もいるかもしれません。しかし、「屋号での口座開設」にはさまざまなメリットがあります。

  • 事業でのお金の出入りが明確になるため、管理や確定申告がスムーズにおこなえるようになる
  • 「屋号の口座」をもつことで、対外的(特に請負元に対して)な信頼向上につながる

 逆に、個人口座にて管理をする場合、プライベートのお金との境目があいまいでとても面倒になります。
 

会計ソフトの導入

 お金の管理をするうえで必ずしておきたいのが、「会計ソフトの導入」です。最近は、安い月額で利用できる初心者向けの「会計ソフト」が、数多くリリースされています。「会計ソフトを導入」するメリットは、以下のとおりです。

  • 会計や簿記に関する知識がなくとも、簡単にお金の管理ができる
  • 帳簿をつける時間や、確定申告に掛ける時間を効率化できる
  • 自身の予算の状況が明確になるため、備品の購入や資金計画などの判断の基準となる。

 スムーズに使いこなすには、初心者向けの「会計ソフト」をチョイスすると良いでしょう。簿記に関する知識はなくても問題ありませんが、あるに越したことはありません。勉強と考えると敷居が高くなりますが、初めての簿記入門のような書籍をちょっとした雑学のような気持ちで読むといいでしょう。

国民年金・国民健康保険の加入

 一人親方ご自身とご家族の生活と老後の安心のために、「国民年金と国民健康保険への加入」を済ませておきましょう。会社に雇用されている場合は、会社を通じて厚生年金・社会保険に加入していますが、会社を退職して「一人親方」になると、これらの保険・年金は退会することになります。

 「国民皆保険」ともいわれるように、年金・健康保険制度への加入は国民の義務です。会社を退職後2週間以内に、お住まいの自治体役所の窓口にて、これらの加入手続きをおこないましょう。

 「国民年金と国民健康保険」の概要は、以下のとおりです。

  • 国民年金・・・60歳まで払い込みし、65歳から受け取れる年金
  • 国民健康保険・・・保険料を負担することで、病院や歯科での治療費や、薬代の自己負担の割合が3割になる

 また、年金の他に将来のための蓄えとして、「小規模企業救済制度」を活用するのもおすすめです。
 「小規模企業救済制度」・・・小規模の企業や個人事業主のための、積み立てによる退職金制度です。
 1,000円~70,000円まで月々積み立てることが可能で、廃業時に一括もしくは分割で共済金を受け取れます。全額を所得控除に回せるため、税金対策にもなります。

一人親方労災保険の加入

 「一人親方労災保険への加入」も済ませておきましょう。
 労災保険は、本来は労働者を対象とした保険制度であるため、個人事業主の加入は認められておりませんが、一人親方は業務上でのケガや病気のリスクが高いことから、特別加入が認められています。

 「一人親方労災保険に加入」すると、業務中に発生したケガや病気の治療費の自己負担が0円になったり、休業補償などの厚い補償が受けられます。
 「一人親方労災保険の加入」の手順については、「一人親方労災保険への加入手順を一から分かりやすく解説」にてご紹介しておりますので、詳しく知りたい方はぜひチェックしてください。

一人親方になる前にやっておきたいこと

 近い将来に「一人親方」として独立を考えており、現在まだ会社にお勤めの方は、在職中に済ませておきたいことがいくつかあります。
この章では、3つのポイントをご紹介します。

車両などのローン契約

 「一人親方」になると、社会的な信用はどうしても低くなってしまいます。そのため、ローンの審査に通りにくくなってしまったり、金利の高いローンしか組めなかったりするなどの事態が考えられます。「一人親方」として事業をおこなう上で特に重要なのが、「車両などのローン契約」です。すでにお持ちの方は別として、「一人親方」として業務を請け負うには作業用の車両が不可欠なので、ローンを組める確率が高いときに契約を済ませておいた方が無難です。

クレジットカードの契約

 「クレジットカード」についても同様です。「一人親方」として事業をおこなう際には、購買や各種決済などで「クレジットカード」を使う機会が増える傾向があります。これまで現金決済を基本としてきた方でも、ネットショップでの購買やソフトウェアの導入などインターネット上で決済するケースの多くで、「クレジットカード」が必要になります。

 「一人親方」の事業に使用するために、1枚「クレジットカードを契約」して準備しておきましょう。

仕事のつながりを作る

 「一人親方」として仕事をスタートするには、収益について考えることも大切です。特に、独立直後は収入が不安定になりやすいため、いかに軌道に乗せられるかが大きなポイントになります。そこで、可能な限りおこなっておきたいのが、「人脈形成」です。元々所属していた会社から顧客を奪うなど、反モラル的な行動は望ましくありませんが、協業や請負などでWIN-WINになれるような関係性を構築しておきましょう。そのためには、独立前に一つひとつの仕事をていねいにおこない、独立の際にトラブルを起こさず円満に退職することが重要です。
 人脈形成は「一人親方になるには」というより「一人親方として継続して安定した収入を得るには」実は最も大事なことと言えます。一人親方になった後も同業者の仲間、異業種の知人、仕事関係の知人を増やすことは今後の仕事に非常に役に立ちます。異業種交流会など参加してみるのもいいかもしれません。

まとめ

 「一人親方」になるには、いくつかの手続きをおこなう必要があります。
特に不可欠な手続きは、「開業届」の申請です。また、仕事を安定して受注するためには、「一人親方労災保険への加入」も不可欠です。これらの他に、「屋号での口座開設」「会計ソフトの導入」「青色申告での確定申告」などにより、業務の効率化と税金対策などがスムーズにおこなえます。会社を退職前の方は、「ローンやクレジットカードの契約」「人脈形成」にも意識を配って、スムーズに事業の軌道を乗せられるようにしましょう。

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